【書評】『転職の思考法』を学んで迷わず自分の人生に決断を下せるようになろう

 

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

 

 概要

給料の期待値は「マーケットバリュー」で決まる。

さらにマーケットバリューは以下の3要素で決まる。

 1. 技術資産(プログラミング、チームマネージャー等)

 2. 人的資産(社内・社外の人脈)

 3. 業界の生産性(一人あたりどれくらい儲けているか)

 

転職先選びの3つの基準

 1. マーケットバリューは上がるか

 2. 働きやすいか

 3. 活躍の可能性は十分か

 

人間は2パターンに分けられる

 1. to do型(何をするかに重きをおく)

 2. being型(どんな状態でありたいかを重視する)

99%の人間はbeing型、「心からやりたいこと」がないのが普通。

 

感想

今の会社にいるべきか悩んでいる主人公が、コンサルタントから転職の思考法を学ぶ、というストーリーを元に説明がされているため、本の内容が頭に入って来やすい。

自分のマーケットバリューを高め、いつでも転職できる状態を維持しておくことが大事。いつでも転職できる人が集まっているのに、辞める人が少ない会社が最強。

伸びている・これから伸びる業界に身を置くことの重要性が理解できた。(何回も繰り返し説明されている)

「心からやりたいこと」がないbeing型の人間が99%、という説明を受けて気持ちがかなり楽になった。自分がbeing型だという認識をした上で、仕事を探すが大事。

【書評】ただ読むだけの読書とはオサラバ、『東大読書』で地頭力が鍛えられる能動的な読書術を学ぼう

 

「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書

「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書

 

感想

  私は普段から読書を行なっているのだが、次の本も読まないといけないという焦燥感に駆られ、早く読み終わることを目標にした読書になってしまっていた。そんな読み方をしていると、読み終わった本の内容をすぐに忘れてしまい非常に効率が悪い。

 同じような悩みを抱えている方は「東大読書」を読んで、本と議論する能動的な読書術を学ぶことをオススメしたい。

 

東大読書の手順

STEP1 読み始める前の準備 〜読解力〜

文章の外からヒントを得る力があれば正しく読解できる。

装丁読み(表紙から情報を得る)で得た情報を付箋にまとめ、忘れないようにする。

 →ミクロな視点

仮説作りで本の全体像を把握する。

 →マクロな視点

(なぜその本を読むのか?という「目標」を設定 → 目標までの「道筋」を設定 → 自分の「現状」を整理)

 

STEP2 読者ではなく「記者」として読む 〜論理的思考力〜

情報を鵜呑みにせず、自分の中で質問を考えて読解する。

 →「情報」を「知識」に変える。

 

STEP3 筆者の言いたいことを理解する 〜要約力〜

章単位で著者の言いたいことを要約する。

 →言いたいことが分からないと、自分で考えることはできない(知識にならず情報のままで終わる)。

先の展開を推測しながら読むことで、筆者の言いたいことを理解しやすくなる。

 

STEP4 1冊の本という枠から飛び出す 〜客観的思考力〜

似ているけどちょっと違う本を2冊同時に読み進める。

 →まったく同じ情報でも、違う場所・文脈にあった方が記憶に残りやすい。

複数の本を読んで行く中で議論が分かれる点「交錯ポイント」を探しながら読む。

 →一つの意見を聞いて、能動的に別の角度から物事を考える力が身につく。

 

STEP5 アウトプットして自分の知識へと昇華する 〜応用力〜

読んだ内容をアウトプットする、という意識を働かせながらインプットする。

自分なりの帯コメントを考えて本の内容を一生忘れない。

自分なりの結論を出して、読んだ内容を自分の知識にする。

【書評】エンジニアの知的生産術

 

 

動機 

  1. 学び方について学べば、今後の人生に多大な影響をあたえると考えたため
  2. どのようにアウトプットすれば良いのか悩んでいたため
  3. 息抜きとして非プログラミング本が読みたかったため

 

気付き

知りたいところから読む(遅延評価的勉強法)

購入した本は1ページ目から最後まで順番に読まないとダメだ、という自分ルールみたいなものがあった。

プログラムの遅延評価やYAGNI原則(必要になるまで機能を追加してはいけない)を勉強にも当てはめ、知りたいところから学ぶ手法も今後取り入れていく。

 

タスクが大きすぎてやる気が出ない場合は、ポモドーロテクニック

仕事でもプライベートの勉強でもやる気が出ないときは、タスクが大きすぎるという場合が多い。

そんな時はポモドーロテクニック

※1ポモドーロ = 25分

  1. タスクの大きさをポモドーロの個数で見積もる
  2. 1ポモドーロの間はタスクの変更をせずに1つのことに集中する
  3. 1ポモドーロ集中した状態を継続できたら、一旦リフレッシュして視点の切り替え

 

いきなりパワポではなく、「KJ法

これまで私は、大学や会社で何か発表する必要がある場合は、まずパワポを開いて思いついた順番に書いていく、という手段を用いるのが当たり前だった。

これでは思考が整理されていない状態で行き当たりばったりに書いていくことになるので、やたら時間がかかるし、体系的ではなくなってしまう。

そこで、考えをまとめる手法として、文化人類学者の川喜田二郎が考案したKJ法を利用する。

KJ法をざっくり説明すると以下の手順。

  1. 付箋にアイデアを書き出す(付箋1枚に1アイデア
  2. 書き出した付箋どうしの関係を見つけてグループ化
  3. グループをうまく要約した表札をつける

オンライン付箋サービスで良さげなものを見つけたので今後利用してみる。

ja.linoit.com

 

まとめ

もう少し気軽に読める本かと思っていたが、想像以上に内容が濃くて良い意味で裏切られた。

所々ピンと来ない内容があったので、著者が冒頭で述べているように、「あ、このことだったんだ」と感じた時に読み返すと、とても効果的だと思う。

 具体的な方法論に関しては自分で考える必要がある本(開いている本という)なので、アウトプット方法についての悩みがすぐに解消されるということはなかった。

まずは、気付き欄に挙げた手軽に試せる3つのテクニックを普段の生活に取り入れることで、知的生産の質を高めていきたい。